
フレスコジクレーは、デジタル画像データを元にしながら、アナログ的な自然な奥行き感のある画像が得られます。
この画像は、一般のインクジェット用紙のようなインク受像層を持たず、光透過性と独自のテクスチャーを持つ「未硬化の漆喰」に顔料インクが浸透することで生まれます。
フレスコジクレーの表面には、50~300μmの不連続サイズの突起物があります。
従来のインクジェットのメディアは、30μm程度のピクセル各色が折り重なって発色しますが、フレスコジクレーでは、この突起物にインクジェットのインクが着弾して、あたかも不連続サイズの突起物そのものが色を持っているかのように見えます。
その結果、顔料インクのピクセルで色表現されたデジタル感の残る従来のインクジェットメディアの画質と異なり、フレスコジクレーはディテールに拘った油絵の細密画に見られるような自然な奥行き感が表現されます。
~グラデーションの表現 (For Example) ~
デジタルを感じる要素のひとつに、微妙に色調が変化してゆく空などのグラデーション表現で、階調の連続性がなくなって、部分的に縞模様が見えてしまう現象があります。フレスコジクレーの場合、不連続サイズの突起物へインクが着弾することから、漆喰のテクスチャーによる「ゆらぎ」の要素が加わり、デジタル感を抑えた自然な画像になるものと考えられます。
フレスコジクレーは、「未硬化の漆喰」の表面に顔料インクが浸透した後、空気中の炭酸ガスと徐々に反応し硬化します。
そのため、硬化した漆喰は、熱、光、湿気に強く、従来の銀塩プリントと比較しても、優れた保存性を持っています。
さらに、炭酸化の際にインクを包含して硬化するため、紫外線などから色材が保護され劣化を抑制します。